九州地方交通運輸産業労働組合協議会(九州交運労協)と、九州7県の交運労協は3月7日、福岡市中央区の須崎公園で「2016春季生活闘争勝利3・7決起集会」を開き、社会に必要不可欠な交通運輸産業に相応しい賃金水準の確立などを訴えた。
集会には、九州各地の交通・運輸産業で働く仲間、約200名(JR連合から40名)が参加。主催者を代表してあいさつに立った窪田幸弥議長(私鉄九州地方連合会:執行委員長)は「近年、トラックやバスの事故が多発しており、1月に起きた軽井沢でのスキーツアーバスの転落事故においても、15名の乗客の尊い命が奪われた。お亡くなりになられた方々のご冥福と、ケガをされた方々の1日も早い回復をお祈りする。我々、交通運輸産業においては、慢性的な人手不足、運転手の高齢化が深刻な問題となっており、安全・安心な公共交通の確立が求められている」と、国の行き過ぎた規制緩和に対し、利益優先の企業が多く存在することに警鐘を鳴らすとともに、そこで働く労働者の労働条件の向上を強く訴えた。
2016春闘については「中国経済の低迷や円高・株安などにより、景気の先行きは不透明さがあるものの、インバウンド需要や、原油価格の下落などにより、企業においては好調な経営動向が見受けられる。今こそ賃上げのチャンスだ。我々、交通運輸産業に働く者の賃金は、全産業の平均にも届いていない。魅力ある交通運輸産業にしていくためにも、結束して結果にこだわった闘いを進めよう」と、奮起を促した。
また、今夏施行される参議院選挙にも触れ、政策課題を多く抱える交通運輸産業の発展にむけ、政策に精通した議員を一人でも多く国政に送り出し、スクラムを組んで安倍政権の暴走を食い止めようと訴えた。
来賓には、城井 たかし 民主党福岡県連代表代行、村山 弘行 社民党福岡県連幹事長(JR九州労組議員団 団長)が駆けつけ、連帯と激励のあいさつを戴いた後、安全輸送の確立と、所定内労働で生計を営むことが可能となる賃金水準を確立することなどを求める集会宣言を採択。最後に窪田議長の団結ガンバローで、2016春闘勝利にむけて一致団結して取り組みを強化していくことを確認。その後、参加者は福岡市内をデモ行進し、街頭へのアピール行動を行った。
更新日:2016-03-07 17:58